
今回は、とある大規模マンションの駐車場天井で長年続いていた漏水を、「IPH工法」で解決した事例をご紹介します!

その裏側では、目に見えないところでコンクリート劣化が進み、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
本記事では、駐車場漏水が招くリスク、IPH工法の特長、そして実際の施工の流れを分かりやすくまとめています。
駐車場を安全に保つための参考になれば幸いです。
01.マンション駐車場のコンクリート漏水が招くトラブル
01.マンション駐車場のコンクリート漏水が招くトラブル
今回調査に伺ったマンション駐車場では長年にわたって漏水が続いていました。
自転車置き場の天井では水滴がポタポタ垂れており、このまま放置するとコンクリートの剥落などの危険があるため、早急に補修が必要です。
こちらの天井でも、水受け部分(画面右下)で漏水が確認されています。
他にも細かいひび割れが見つかり、いつどのひび割れから水が漏れてきてもおかしくない状況です。


駐車場天井からの漏水には、どのような影響があるの?どうやって補修すればいい?
・耐久性の低下や安全性への影響
・濡れた床や落下物で転倒の危険
・保管物の濡れや劣化による困りごと
色々な影響が考えられますが、駐車場天井を一度壊す・作り直すような大規模な工事は、コスト面や居住者様の生活において大きな負担になる可能性が高く、現実的ではないですよね。

こうした点を踏まえ、今回は「駐車場天井を取り壊さずに効率よく漏水を止める」IPH工法を採用しました。
02.IPH工法とは?マンション駐車場のコンクリート漏水補修におすすめ!
0.01mmレベルのひび割れや空隙までしっかり補修でき、コンクリートの延命が叶う工法です!
02.IPH工法とは?マンション駐車場のコンクリート漏水補修におすすめ!

0.01mmレベルのひび割れや空隙までしっかり補修でき、コンクリートの延命が叶う工法です!
従来の工法のように表面を削ったり、内部を破壊して補修する必要がなく、
建物を取り壊さずに漏水や劣化を止められるのが最大の特長。
また、大規模工事が不要なので、居住者様への影響を最小限に抑えながら施工できます。
また、独自の注入システムを使い、コンクリート内部を負圧状態にして樹脂を注入できるので、0.01mmレベルの微細な隙間も補修可能です。
これにより、目に見えない漏水や劣化もしっかり止めることができます。

・駐車場を大きく制限せずに施工できる
駐車場を全面使用禁止にせず、必要な区画だけの短期間の規制で対応可能。
・騒音や粉塵がほとんど出ない
解体しないため大きな騒音が出ず、穴あけと洗浄を同時に行える専用機材を使用するため、粉塵の飛散もほぼありません。
・天井材の剥落リスクを低減
コンクリート内部の密度を高めるため、駐車場で一番怖い“剥落事故”の予防につながります。
・将来の大規模修繕コストを抑えやすい
早期に補修しておくことで、劣化の広がりを止め、後々の修繕計画も立てやすくなります。
・再発しにくい補修ができる
0.01mmレベルの細かなひびまで樹脂が入り込むので、再漏水のリスクを大きく抑えられます。
IPH工法での補修事例は他にも多数あります。
マンションの駐車場だけでなく、さまざまな建物でひび割れの改善に活用されています!
03.IPH工法で行う!マンション駐車場のコンクリート漏水補修の流れ
03.IPH工法で行う!マンション駐車場のコンクリート漏水補修の流れ
続いて、実際の施工の様子を詳しくご紹介します。
(1)状態確認・養生
作業前には周囲への養生を行い、施工中の汚れや損傷を防止します。
また、立ち入り禁止の看板を設置し、居住者様の安全を守ります。

(2)水受け撤去
まず初めに、漏水対策として天井に設置していた水受けトレイを撤去します。

この水受けは、漏水の発生源を根本的に止めるものではなく、あくまで一時的な応急措置。
ボルトで固定されていたため、ドライバーを使用して慎重に取り外します。

撤去後、天井表面の状態を再確認し、漏水跡の範囲を明確にしました。
(3)サンダー処理・マーキング
次に、エフロレッセンス(白華)や汚れを除去するため、サンダーを使用。
これにより、ひび割れの走行や漏水の痕跡がより明確に見えるようになります。

また、この後の穴あけ作業のためのマーキングも行いました。


黄色マーキング:漏水が目視で確認できた箇所
赤色マーキング:周囲のひび割れや、将来的に漏水する可能性のある箇所
マーキング作業は、後の穴あけや注入位置を正確にするための非常に重要な工程です!
(4)穴あけ(穿孔)
この工程は、IPH樹脂をコンクリート内部の微細なひび割れまで行き渡らせるための通路づくりです!

この工程は、IPH樹脂をコンクリート内部の微細なひび割れまで行き渡らせるための通路づくりです!
マーキングに沿って、約20cm間隔で穿孔を行います。

特に漏水量が多い箇所は、10cm間隔までピッチを詰めて対応しました。


穿孔には専用機材「ミストダイヤセット」を使用しました。
この機械は一度に「穴あけ」と「穴の掃除」ができる機材です。
穴を開けながら同時に内部を水で洗浄できるため、粉塵が飛び散らず、内部で樹脂の充填を阻害するゴミも綺麗に洗い流すことが出来ます。

(5)台座取り付け
穿孔後、各穴にIPH専用の注入台座を取り付けます。
台座を固定する際は、樹脂漏れ防止のためのシーリング材を併用して密閉性を確保します。


今回の施工では通常台座(赤)に加え、ロングノズルタイプも併用。

水が流れ続けているひび割れは、そのままでは樹脂が入らないため、まず「ロングノズル」で水の出口を固定します。
止水セメントでしっかり固定することで、水の圧力をコントロールしながら、内部の奥深くまで樹脂を注入できる状態をつくります。
(6)IPHカプセル充填(注入)
IPH樹脂は、施工する場で注入できる形にセットしておきます。

各台座にIPHカプセル(樹脂カプセル)を装着し、ひび割れに樹脂を充填していきます。

注入作業中は、樹脂がひび割れの奥までしっかり届いているかを、注入の感触で確認しながら進めます。


今回は天井への施工のため、樹脂が床にこぼれないようビニールシートをかぶせ、約24時間かけて硬化させます。

季節、気温によって硬化時間を調整します!
(7)台座撤去・仕上げ(モルタル刷り込み)
24時間硬化後、台座を丁寧に撤去。

樹脂の充填状態を確認しつつ、未充填がないか表面チェックし、まだ水がにじんでいる場所は追加注入を行います。
その後台座跡の樹脂を削り取り、仕上げに入ります。

台座撤去後の穴や段差をモルタルで刷り込み補修。
パテのように表面をなじませて、平滑に整えます。


使用したモルタルは速乾タイプで、約30分で硬化。
見た目も自然に、施工跡が目立たないよう丁寧に仕上げました!
(8)経過観察・清掃
注入後の経過観察を行い、漏水の再発がないことを確認しました。
床の清掃を行い、作業完了です!

(9)補修完了


天井のひび割れがしっかり補修され、
鉄筋の腐食やコンクリートの剥落といった危険を防止することが出来ました。

水受けがなくなり、本来の駐車場の姿に戻ったことで、
「ようやく安心して使える」とお客さまにも大変喜んでいただけました!
04.IPH工法で行うコンクリート漏水補修は山陽工業まで
04.IPH工法で行うコンクリート漏水補修は山陽工業まで
IPH工法で漏水を止め、コンクリート内部を強化することで、現在の被害を防ぐだけでなく、駐車場の長期的な安全性も高めることができました。
早期に補修することで、鉄筋の腐食や天井材の剥落を防ぎ、建物全体の劣化を遅らせることが可能です!
さらに、すでに補修済みの箇所があることで、大規模修繕時の追加工事の範囲を限定でき、工期やコストの削減にもつながります。

IPH工法で行う駐車場のコンクリート漏水修繕は、山陽工業にお任せください!


この記事を書いた人 山陽工業 しほ
・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!




