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防水工事

「補修したのにまた漏れている…」色水調査で漏水の原因を“見える化”し特定!

再発を繰り返す漏水に悩む方へ。
特殊な「色水調査」で水の通り道を可視化し、原因を100%特定する方法をご紹介します。
無駄な補修を省き、コストもリスクも最小限に抑えるプロの調査力をぜひご覧ください。

「どこから漏水しているのかわからない…」
「何度も直しているのにまた漏れているんです

そんなお悩みは、実は珍しくありません。

そこで今回は、特殊な「色水調査」を使って、漏水経路を“見える化”し、原因を特定した調査レポートをお届けします!

01. 色水調査の概要とメリット

色水調査とは、ブラックライトを当てると発光する特殊な液体を使い、壁や構造材の内部を通る水の流れを目で確認する調査方法です。

「発光液調査」と表現されることもあります。

通常の散水検査では見つけにくい複雑な漏水経路を“見える化”できるので、原因特定に非常に効果的!

これにより、

必要な範囲だけを正確に補修できる!
再発リスクを最小限にできる!
コストや工期を抑えられる!

山陽工業が今までに行った色水調査では、100%の精度で原因を特定してきました。漏水の原因特定には絶対の自信を持っています!

調査段階での正確な原因特定が、工事全体の品質とコスト管理を大きく左右します!

02. 色水調査の4ステップ

今回調査を行うのは、木造住宅の一室。
天井からの水漏れが数年間続いており、補修を繰り返しても解決していない状況です。

漏水を放置すると木部腐食やシロアリ被害、最悪の場合天井やバルコニーの落下など大変なことに…!!

(1) 状況確認・サーモグラフィー検査

まずは天井の状況を詳しく調べます。

天井には剥がれや穴が見られ、点検口から内部を調べると、小梁には水染みや腐食も発生していました。

さらに赤外線サーモグラフィーで温度分布を確認。

温度が低く表示されている箇所(青〜紫)があり、天井裏に水が滞留していることも把握できました。

(2) 養生

今回の調査では水を使用するので、まずは室内の家具や床をしっかり保護
防水シートやビニールで広くカバーし、調査中の二次被害を防ぎます。

ところで、検査中は普段通りに過ごせるの?

はい!エアコン、水道、電気も通常通りお使いいただけます。作業は必要な箇所だけで行うので、生活や業務を妨げません!

(3) 散水検査

続いて、水の浸入口として考えられる箇所に順番に水をかけて、漏水を再現します。
低い位置から始めて徐々に高い位置へ。重力による自然な流れを利用し、どこで漏れが起きるのかをはっきりさせます。

今回の検査では、玄関付近の軒先やベントキャップ、バルコニーのサッシ周りに散水。
漏水の原因となりそうな箇所(複数)に散水を行うと、1階天井の穴から水が漏れ出してきます。

(4) 色水調査

最後に色水調査で経路を“見える化”しました。

先ほど浸水が確認された箇所ごとに色を変えて専用シャワーノズルで散水し、発光させることで経路を確認します。

バルコニーのサッシ周りにはピンク色の水、サイディングのジョイント隙間にはオレンジ色の水を使用しました。

色水調査で使う水って、跡が残ったり、建物に影響はあるの?

影響はありません! ブラックライトを当てない限り無色透明なので、建物を汚したり変色させる心配はありません♪

ブラックライトを当てると、それぞれの経路が光り、どこから水が入っているかが一目で判明。

小梁と壁の隙間はピンク色に、天井の穴はオレンジ色に発光し、サッシ周りとジョイント部が直接の浸入口であることが確認できました。

小梁と壁の隙間(ピンク)
天井穴(オレンジ)

複数の浸入口が同時に建物内部へ影響を与えていたんですね!

03. 調査結果まとめ

調査によって、建物外部の隙間が水の浸入口であることが明確になりました。
これにより、下記のような経路が推測されます。

• 外壁のサイディングボードと防水シートの間にある通気胴縁から水分が浸入
• 浸入した水が防水シートを劣化させる
• 劣化した防水層を通り抜け、内部木材を腐食させながら天井まで到達
• その結果、室内で水漏れが発生

さらに、おまけで以前の補修跡が浸み込んだ水分を閉じ込めてしまっていることもわかりました。
いずれも隙間から雨水が浸入し、内部に滞留して腐食を進行させていたと考えられます。

外側だけを直しても、内部の防水層が傷んでいれば、根本的な解決にはなりません!

2段階の調査で原因を特定!

散水検査:水をかけて漏水を再現し、浸入ポイントを特定
色水調査:特殊な色水で水の通り道を可視化し、経路を特定

04. 色水調査は山陽工業まで!

山陽工業は目視・サーモグラフィー・散水・色水調査を組み合わせ、漏水原因を突き止めています!

原因の「見える化」は、無駄のない施工と建物の長寿命化に直結します。

マンションや商業施設などの大規模改修でも、調査段階で原因を明確にすることで、工事品質とコスト管理が大きく向上。

大規模改修や長期修繕計画の立案時には、ぜひ当社の調査力をご活用ください!

この記事を書いた人 山陽工業 しほ

・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!

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