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色水調査で繰り返す雨漏りの原因を特定|バルコニーからの浸入経路を徹底検証

長年再発を繰り返す漏水に対し、色水調査で原因を可視化。
無色透明の色水をブラックライトで発光させ、浸入経路を正確に特定しました。
再発防止策の検討や、補修計画立案に役立つ実例レポートです。

1階の天井にシミができ、カビまで発生…。
何度補修しても繰り返す雨漏りに悩んでいる…。
どこから水が入っているのか分からない…。

長年悩まされていた漏水の原因を突き止めるため、今回は一軒家の2階バルコニーで「色水調査」を実施しました。
黄色、青、ピンク…色とりどりの色水で、天井に現れるシミの正体を追いかけていきます。

「どこから水が入っているのか分からない」
「何度補修しても繰り返し水が漏れてくる」

そんなお悩みを、今回の調査でスッキリ解決!

01.色水調査とは?

色水調査とは、ブラックライトで光る特殊な液体を使って、壁や構造材の中を通る水の流れを直接“見える化”する調査方法です。

散水する箇所ごとに色を変えることで、「水がどこから入り、どこを通って漏れているのか」を一目で把握できます。

色水調査のメリット
①どこから水が入るか一目でわかる
→ 見えない漏水経路も、色付きの水で“見える化”
②原因をピンポイントで特定
→ 水の通り道がわかるので必要な範囲だけ補修できる
③建物への負担が少ない
→ 壁や天井を壊さずに調査できるから安心
④複数箇所を同時チェック
→ 色を分けて散水することで、複数の疑わしい場所も一度に確認可能

目に見えない漏水原因箇所を特定するための、信頼性の高い調査手法です!

02.色水調査の手順

今回はとある一軒家にて調査を行いました。
オーナー様は何度も補修を重ねても再発する水漏れに長年悩まされてきたそうです。

1階の天井にシミやカビが発生しています…!

点検口から天井裏を確認
1階の天井に現れているシミやカビの状況を直接確認することで、散水だけでは見えない経路や水の広がりも把握できます。

天井裏・一部の木材に黒ずみが見られました。

漏水箇所の真上にあたる2階バルコニーやドア周りが特に怪しい箇所と考えられます。
今回は、2階のバルコニーから散水を行い、1階と2階で無線連絡を取り合いながら、漏水の有無を確認する方法で調査を進めました。

(1)まずは散水計画と養生から

調査はまず、散水計画を立てるところから始まります。
どの箇所にどの色を使うかを決めた上で、他の隙間から水が入らないようパテで丁寧に塞ぎます。


この工程を省くと、別の場所から水が回り込み、正しい原因が特定できなくなるため非常に重要です。

また、調査中に水が飛び散らないよう、点検口付近をビニールシートで養生します。


慎重な準備が調査の信頼性を支えています!

(2)バルコニー各所を順番にチェック・散水

次に、2階バルコニーの状態を確認します。
ドア横壁下、ドア下あご裏、ドア下コーナー部、手すり設置部、2階屋根、屋根壁止まりなど——

怪しい箇所を細かくチェックし、写真やメモで現状を記録します。

散水は1箇所ずつ行い、1階で漏水の有無を確認しながら進めます。
一度に複数箇所へ水を流すと、どこから漏れたのか判断できなくなるため、時間をかけて順番に検証します。


必要に応じてパテの位置を微調整しながら、原因を一つずつ丁寧に追っていきます。

ちなみに、調査で使用する色水は通常の光ではほぼ無色透明
目視ではほとんど分からず、ブラックライトで照らすことで色が浮かび上がる仕組みになっています。

ドア周り(コーナー部)散水 青色に発光


この方法を使うことで、肉眼では見えにくい微細な漏水跡も確認でき、色水の経路と照合して漏水原因箇所と浸入経路を正確に特定できます!

(3)結果の記録と原因の特定

最後に、漏水が確認できた箇所を色ごとに記録し、漏水原因箇所と水の浸入経路を明確にまとめます。


ここでブラックライトを使用し、漏水跡を確認。
色水の経路と照合することで、肉眼では見えにくい経路も把握でき、より正確に漏水原因箇所を特定できます。

青色に発光=ドア周り(コーナー部)からの漏水
オレンジ色に発光=ドア横壁下からの漏水
赤色に発光=屋根壁止まりからの漏水

今回の調査の結果、ドア周り、ドア横壁下、屋根壁止まり、その他含め合計 6箇所から漏水していることが判明しました!


どの箇所から、どのように水が伝わっているのかを“色”で一目で把握できるのが、この調査の最大のメリットです。

色水調査によって、これまで見えなかった水の通り道を「見える化」でき、
後の補修工事に必要なデータがすべて揃います。
これで、無駄な工事を避けつつ、根本的な原因にしっかり対処できる準備が整いました。

03.色水調査は山陽工業まで

色水調査は、漏水の“見える化”に最適な方法です。
短時間で浸入経路を特定できるため、無駄な工事を防ぎ、的確な補修提案が叶います。

「原因が分からない」「何度直しても雨漏りが再発する」とお困りの方は、ぜひ山陽工業までご相談ください。

弊社で実施した色水調査の他の事例もぜひご覧ください!

この記事を書いた人 山陽工業 しほ

・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!

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