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足場・ゴンドラ・ブランコ(ロープ)作業どれが最適?高所作業3工法の選び方ガイド

「足場は値段が高い?」「ゴンドラは使えない?」そんな疑問に答えます。
3工法の概要・メリット・デメリットを比較し、最適な選び方をご紹介!

足場・ゴンドラ・ブランコ(ロープ)、どれが最適?

「足場は値段が高いので、
ブランコで施工できませんか?」

「ゴンドラを使えませんか?」

―そんなご相談をいただくことは少なくありません。

しかし実際には、建物の形状・周囲の環境・工事の内容によって、最適な工法は変わってきます。


今回は、高所作業でよく使われる3つの工法、【足場・ゴンドラ・ブランコ(ロープ) について、それぞれの特徴、向き・不向き、選び方のポイントをわかりやすく解説します。

山陽工業ではこの3つすべてに対応しているので、安全性・施工効率・コストバランスを考慮した最適な提案が可能です!

01.各工法のメリット・デメリット

(1)足場 ― 大規模修繕の王道工法

建物をぐるりと囲うように足場を組む、最も安定・安全な工法
広い作業スペースが確保でき、多人数での作業に向いています。

作業人数:2〜10人以上(同時作業可能)

向いている現場:・長期間の工事や大規模修繕
        ・外壁塗装や全面補修など、安全性重視の現場

例えば、築30年のタワーマンションの大規模修繕。
外壁塗装や屋上防水といった複数の工事を同時に行うには、居住者様の安全通路を確保しながら作業スペースを広く確保できる“足場工法”が最適です。

メリット
・作業スペースが広く、安全性に優れる
・第三者も現場の確認が可能
・複数人で同時作業できるため、効率が良い
デメリット
・組立・解体に時間とコストがかかる
・建物周辺に広い設置スペースが必要
・粉塵や大きな音が出る

(2)ゴンドラ ― 高層階や部分補修に強い

屋上から吊り下げた作業台(ゴンドラ)に乗って上下に移動しながら作業を行います。

作業人数:1~2人(ゴンドラの大きさにより変動)

向いている現場:・中~大規模建物の部分補修
        ・繰り返し作業が発生する現場

        ・足場の設置が難しい高層建築物(タワーマンション・ビルなど)

例えば、20階建て以上のタワーマンション
その全体を足場で覆うのは現実的ではありません。
外壁タイルの打診検査や部分的な補修には“吊りゴンドラ”を使うことで、短工期・低コストで効率よく調査が進められます。

メリット
・1つのエリアで工事が集中的に終わるため、居住者様への影響が最小限
・複数人での作業が可能
・荷物や材料もある程度持ち込める
デメリット
・屋上にアンカー固定や設置スペースが必要
・天候の影響(特に風)を受けやすい
・設置・管理コストが発生

※ここで紹介しているゴンドラは、仮設で設置できる工事用の「吊りゴンドラ」です。高層ビルに常設されている清掃用ゴンドラとは異なります。

(3)ブランコ(ロープ) ― 狭所や特殊形状の切り札

ロープとハーネスで作業者が吊り下がり、空中での作業が可能な最小装備の工法です。
狭小地や足場が組めない場所でも対応でき、短期作業に向いています。

作業人数:原則1人(1ロープに対して1人)

向いている現場:・外壁や目地シーリングの部分補修
        ・建物調査、点検作業

        ・短期作業、足場設置が難しい狭所

橋梁(道路橋や高架橋など)の点検では、足場やゴンドラが設置できないケースも多く、そのような場合にこの「ロープアクセス工法(ブランコ工法)」が有効です。
また、大掛かりな仮設を必要としないため、コストを抑えながら作業を進められる点も大きなメリットです!

メリット
・設置が早く、コストも抑えやすい
・狭所や複雑な形状の建物でも作業可能
デメリット
・高度な技術・安全対策が必要
・一人作業で作業量に限界がある
・荷物や工具が最小限に限られる

02.足場・ゴンドラ・ブランコ(ロープ)の比較表

◎…非常に適している 〇…適している △…条件次第で可 ×…不向き/制限あり

「最適な工法」=現場に合わせた判断がカギ!

高所作業の3工法は、どれが優れているかではなく、“適材適所”の判断が重要です。

建物の“高さ”や“形状”だけでなく、周辺環境や補修範囲によっても大きく変わります。
例えば、居住者様の生活を止めずにマンション全体を修繕する場合は足場が最適ですが、一部の高層階のみの補修ならゴンドラ橋梁やタンクのように特殊な形状ではブランコ(ロープ)工法が活躍します。

「特殊な形状や狭い場所」 → ブランコ(ロープ)の得意分野
「安全第一で長期間の工事」→ 足場が◎
「高層階の一部だけ直したい」→ ゴンドラの出番!

03.山陽工業はすべての工法に対応!

山陽工業では、【足場・ゴンドラ・ブランコ(ロープ)】3つすべての高所作業工法に対応しています!

現場の条件をしっかり確認することで、最適な工法選定が可能になります。

「この建物ならどの工法がベストか?」を現場を見た上でご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人 山陽工業 しほ

・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!

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