悪性の錆「赤錆」を良性の錆「黒錆」に変換!
・水道から赤い水が出てくるようになった…!
・配管の錆を防ぎたい!
・配管のメンテナンス費用を抑えたい!
生活の中で欠かせない、水を給排水する大切な役割を持つ配管。その配管が鉄製の場合、一般的に時間の経過と共に錆びるので、悪性の錆「赤錆」が発生してしまいます。
なんと赤錆は水に溶け出す性質があり、長期間摂取する事によって人体に悪影響を及ぼすうえに、配管自体の劣化も促進させるので配管を腐食に至らせる危険性があります。そして、赤錆に対して水に溶け出さない性質を持つ良性の錆が「黒錆」です。
配管の赤錆発生を抑え、腐食させず長持ちさせたい…
その解決策の1つ、赤錆びを黒錆びに変える装置をご紹介します!
今回の記事では、赤錆を黒錆に変えることで配管設備をなんと40年以上も延命することのできる「NMRパイプテクター」をご紹介します。
その工事内容と仕組みについて詳しくご紹介しているので、是非ご一読ください!
始めに、悪性の錆「赤錆」・良性の錆「黒錆」とご紹介しましたが、それぞれなぜ悪性・良性なのか詳しくご説明します。
鉄が酸素と水に触れてできる赤茶色の酸化物のことで、自転車のチェーンなど日常的に目にする殆どの錆が「赤錆」です。
赤錆は、鉄そのものをボロボロにする性質があります。そのため配管内に発生すると、鉄を腐食させ配管から水漏れが起きる原因になるうえに、赤錆の水に溶け出す性質によって「赤水」の発生にも繋がります。
赤錆とは違い、緻密な皮膜で酸化を防止する働きのある錆です。代表的な黒錆は、錆にくい特徴のある岩手県の伝統工芸品「南部鉄器」です。故意に表面に黒錆を発生させることで鉄をコーティングし、赤錆の発生を防いでいます。
さらに黒錆は、赤錆とは反対に水に溶けにくい性質を持っています。鉄をボロボロにする赤錆の発生を防ぐうえに、水に溶け出すことも殆どないというこれらの性質から、「良性の錆」と呼ばれています。
同じ錆でも、全く性質が違うんですね!
では、赤錆を黒錆に変えることで配管設備をなんと40年以上も延命する工事に使用する装置「NMRパイプテクター」をご説明します!
まず、NMRパイプテクターはどのような仕組みで赤錆を黒錆化しているのかご説明します。
そもそも配管内の赤錆は、鉄が水中内の酸素と水により電子を奪われ酸化することで発生します。
この際の化学式が「4Fe+3O₂+2H₂O→4FeO(OH)」です。
そのためこの時の鉄は電子を奪われた状態なので、ここで鉄に電子を与えることで鉄の酸化を止めることができます。
この作用を利用して、NMRパイプテクターは赤錆に水の水和電子を与えることで赤錆を黒錆に変換します。この際の化学式が「6FeO(OH)+2e–→2Fe₃O₄+2H₂O+2OH–」です。
では、この際与えている水和電子についてご説明します。
NMRパイプテクターが利用する水和電子は、一般的に使用されている水道水の水分子内部に存在しています。
そのため内部に存在したままでは赤錆を黒錆に変化させることができません。そこでNMRパイプテクターは、この水和電子を外側に移動させ、さらに水分子から剥離放電させることで、赤錆に水和電子を供給できる状態となり、黒錆に変化させています。
この現象は、NMRパイプテクターから発生しているある特定の電磁波を水分子に与えることで、磁石のようにN極とS極に分極している水分子が共鳴振動を起こして回転運動をすることで発生する、「核磁気共鳴(NMR)」と配管内の水の流れによって起きています。
NMRパイプテクターは、全国約4000ヶ所以上にも設置されている装置です。(2022年3月時点)
・マンション(3000棟程)
・病院、介護施設(160件以上)
・工場(150件以上)
・宿泊施設(120件以上)
そのほか行政施設、公共施設などのあらゆる建物の配管に設置されています。
NMRパイプテクターは赤錆を黒錆に変換することで、その黒錆によって内部を保護できるので、配管を新しくする工事を行うことなく長持ちさせる効果があります。
では、NMRパイプテクターを使用するのと、従来までの配管洗浄では具体的にどんな差があるのでしょうか?
まず、従来までの赤錆を落とす方法「配管洗浄」では…
赤錆が発生していた箇所を除去する際に、除去した箇所の肉厚までも減少するので配管は劣化してしまいます。
一方、NMRパイプテクターの場合は…
NMRパイプテクターが、赤錆を体積の小さな黒錆に変換することで、配管を傷つけることなく黒錆によって配管自体を強化しながらも赤錆をなくします。
① 配管に付着している汚れを分解し、付着しにくくする
② 配管の外側に設置する工法なため、水に直接触れず衛生的で安心・安全
③ 配管を切る必要がなく、断水不要&数時間で設置可能
④ 安心の製品保証が10年間適用
⑤ 水道水に含まれている雑菌を大幅に減少
⑥ 設置後のメンテナンスコスト・ランニングコストが不要
⑦ 電源が不要
⑧ 国土交通省 新技術活用システム(NETIS)登録実績あり
※配管内のNMRパイプテクターの効果を持続できるのは、効果を発揮する条件下で水が流れ続け、NMRパイプテクターを通過後約6時間継続します。
そのため、水が流れ続けている限りは黒錆化の化学反応が続いています。
こんなにもメリットのある工法なんですね!それでは次の項目から、工事の流れもご紹介します!
こちらが施工前の様子です。
配管にはこのように元から、冬の寒さから発生する凍結を防ぐための保温材が巻かれています。
NMRパイプテクターを設置する部位の保温材を切除し、配管を露出させた状態にします。
露出した配管に、防食テープを巻きつけることで防食処理を施します。
NMRパイプテクターを設置します。
NMRパイプテクターを設置した箇所に、保温材を巻き付けます。
そしてその上からさらにポリエチレンフィルムを巻くことで、防湿処理を施します。
最後にラッキング材を取り付けることで表面を保護します。これでNMRパイプテクターが設置され、配管延命化工事が完了です!
こんなにもコンパクトな装置で、絶大な効果を得ることができるんです!
山陽工業は創業30年で培った技術とノウハウで、古くなった建物や設備をただ直すだけではなく、長期間壊さずに安全性を保つことができる「建物の長寿命化」を目指した取り組みを行っています。
例えば、「*IPH工法」や「*トモグラフィ解析」です。長寿命化に繋がる新しい技術を多くの現場で採用し、また大学との共同研究・産学連携を行い、より高い品質の実現を目指しています。
そんな中でも今回の記事では、生活のためには欠かせない設備「配管」の延命化工事についてご紹介しました。
配管は、劣化を放置し腐食にまで至ってしまうと配管自体を交換する必要があります。
そんな時、NMRパイプテクターを設置すれば配管の劣化を改善できる上に、設置後のメンテナンスコスト・ランニングコストが必要ありません。
建物の給水系統を調査した上でお見積りいたします。調査・お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
↓削ったり壊したりすることなく、コンクリートの耐久性を高めることができる工法、「*IPH工法」については以下でご紹介しています!
↓コンクリート構造物を破壊せずにできる解析方法、「*トモグラフィ解析」については以下でご紹介しています!
なお、対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 みさと
広報部として現場で色々な知識を得て、皆さんに発信していきます!
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