「調査だけで足場を組むのは難しい…」
「足場を組むスペースが無い…」

そんな時に活躍するのが、ブランコ(ロープ)工法です!
ブランコ(ロープ)は、足場を組まずに高所での外壁補修や調査を行える工法で、マンションやビルの改修工事で広く利用されています。
今回の記事ではブランコ(ロープ)の概要、メリット、向いている現場、向かない現場、実際の作業工程について詳しくご紹介します!
01.ブランコ(ロープ)工法とは?特徴とメリット

屋上の架台などを吊り元とし、専用のロープとハーネスを使って作業員が下降しながら施工・調査を行う工法です。足場やゴンドラが設置できない場所でも柔軟に対応でき、改修・調査工事に幅広く利用されています。
・狭小地や隣の建物同士が近い現場でも対応可能
・設置・撤収が迅速で、居住者様やテナント様への影響を最小化できる
・部分的な補修や調査など、短期作業に最適
足場、ゴンドラ、ブランコ(ロープ)の違い、選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
02.ブランコ(ロープ)が活躍する現場例
◎ ブランコ(ロープ)が適している現場例
• 外壁タイルの部分補修
• 高層ビルのシーリング調査
• 屋上機器(空調・排水管・避雷針まわりなど)の点検や清掃
• ゴンドラが設置できない狭い中庭での外壁補修
• 雨漏り調査や浸水経路の確認(散水・色水調査と併用)
• 看板やサインの取付・点検・補修
• 外壁洗浄やタイル洗いなどの美観維持作業
• 台風・地震など災害後の緊急点検
等
△ ブランコ(ロープ)が適していない現場例
• 外壁全体を塗装するような大規模改修
• 削り作業や吹付塗装など、粉塵や塗料の飛散リスクが大きい工事
• 建物同士の間隔が極端に狭く、作業員が体を動かせない場所
• 人通りが非常に多く、安全対策が十分に確保できない環境
等

飛散リスクや規模が大きい工事には向いていません!
その場合は足場やゴンドラとの併用が必要になります!
※現地の状況により、別の工法を推奨する場合もございます。
03.ブランコ(ロープ)の作業工程
■ (1)吊り元の確保
今回の現場では 屋上の架台を吊り元として使用。

吊り元が不安定な場合は、塗装を傷めないよう養生材をかませたうえで専用器具を使用し、スリングベルトで補強して固定します。

■ (2)安全装備
作業員はフルハーネス・ヘルメット・手袋などの安全装備を着用。

ロープは2本垂らして左右移動を可能にし、事前の安全確認を徹底して下降します。
■ (3)下降作業
作業員はロープにハーネスを連結し、目的の場所まで安全に下降します。
材料や工具を携えたまま移動できる点が特徴です。

ただし、一度下降すると屋上まで直接上り返すのは現実的でないため、基本的には地上に降りてから再度屋上へ移動します。
■ (4)作業終了・撤収
作業完了後は、屋上からロープを速やかに撤収。
足場解体のような大掛かりな工程がないため、短時間で撤収可能です。

04.ブランコ(ロープ)工法での補修事例(ビフォーアフター)
今回の工事では、ひび割れ(鉄筋爆裂)や塗膜の劣化が進んでいた外壁部分をブランコ(ロープ)工法で補修しました。
施工前は雨水の浸入や見た目の劣化が目立っていましたが、4箇所の補修を1日で完了させ、補修後は強度と美観が回復しました。





短期間で安心できる状態に改善されました!ブランコ(ロープ)工法は必要箇所のみを効率的に施工可能です!
05.まとめ|工期短縮・コスト削減を実現するブランコ(ロープ)工法
ブランコ(ロープ)工法は「工期短縮」「狭小地対応」に強みを発揮する工法です。
当社では経験豊富な作業員が安全に配慮しながら施工を行い、居住者様やテナント様の負担を最小限に抑えた工事を実現しています。

マンション・商業施設の大規模改修においても、他工法と組み合わせることで効率的な施工計画が可能です!
ぜひお気軽にご相談ください!


この記事を書いた人 山陽工業 しほ
・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!




