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戦後を生き抜いたオフィスビルを、壊さず未来へ。プレミアムな改修工事

「壊すこともできない、直し方もわからない」…そんな八方ふさがりの老朽ビルを、解体せずに長寿命化できるとしたら。本記事では、柱と屋上の深刻な劣化に悩んだ都心オフィスビルが、IPH工法とポリウレア防水という非破壊補修でよみがえった実例を、写真とともにご紹介します。

戦後間もない、まだ都内の復興が始まったばかりの頃に建てられたオフィスビルがあります。

それから数十年。


今も現役の賃貸オフィスとして使われているこの建物の、老朽化した外壁・柱・屋上防水を「壊さず補修する」プロジェクトを行いました。

「建物を、なるべく傷つけずに長持ちさせたい」
「テナントの営業を止めずに補修工事をしたい」
「意匠や構造を保ったまま、老朽化した外壁・柱・屋上を直したい」

このようなお悩みをお持ちのビルオーナー様、管理担当者様はぜひご一読ください。



01.築古ビルが抱える劣化の課題|柱・屋上の非破壊補修前の状態

今回ご紹介するのは、都内某所に建つ鉄筋コンクリート(RC)造の賃貸オフィスビルです。

戦後間もない時期に建てられ、都心のオフィス需要を支えてきたこの建物ですが、実は10年以上、ほとんど使われないまま放置されていた時期がありました。

雨が降ればすぐに雨漏りするほど防水機能は失われ、コンクリートの内部もスカスカに劣化。

さらに工事の検討を難しくさせたのは、建物の立地です。
すぐ隣には観劇や観光で賑わう施設があり、日中は多くの人が行き交うエリア。


壊して建て替えるにしても、大掛かりな重機や解体音を伴う工事は日中には行えず、作業は夜間に限られてしまいます。

「壊すにも気を遣う、直すにも手立てがない」と言った状況だったそうです…。

大規模修繕のタイミングで、このオフィスビルは大きく2つの劣化課題を抱えていました。


(1)柱の劣化|コンクリートのひび割れ・凹凸
コンクリート柱の劣化状況(補修前)

内装材や下地が剥がれ、コンクリートの柱に凹凸が目立つほど劣化が進んでいました。

コンクリート柱の劣化状況(補修前)


柱は建物を支えるための非常に重要な場所なため、補修の優先度が高い箇所です。

(2)屋上の劣化|防水機能の低下

屋上は全体的に老朽化が進み、各所にひび割れが発生。
当初はこの屋上をウレタン防水で改修する予定でした。

ところが、改修工事の仕様検討の中で「屋上に受電設備を新設しなければならない」ことが判明します。

ウレタン防水では受電設備の重さに塗膜が耐えられず、施工しても破れてしまう可能性がありました…。

02.非破壊補修を選んだ理由|IPH工法×ポリウレア防水

このビルは各所の基礎的な部分から劣化が進行しています。
また、意匠や構造をできる限り保ったまま長寿命化を図りたいというオーナー様の意向もありました。


そこで山陽工業がご提案したのが、コンクリートを壊さずに内部の劣化を補修する「IPH工法」と、継ぎ目のない高強度な防水層を形成する「ポリウレア防水」の組み合わせです。

(1)IPH工法とは?
特殊防水工法 ポリウレア

IPH工法は、コンクリート構造物を回復させ、建物の長寿命化を実現する工法です!

コンクリートの内部にできた目に見えないほど小さなひび割れに、特殊な薬剤を注入して埋めることで補修します。


隙間の空気までしっかり抜いてから薬剤を流し込むので、奥までむらなく行き渡ります。
建物を壊さず、小さな穴を開けるだけで内側から躯体を強化できるのがポイントです。

ひび割れ・隙間を埋めることでの止水効果はもちろん、防錆効果や中性化の抑制にも優れています。
コンクリートを壊さず、穴を開けるのも樹脂注入のための小さな穿孔のみのため、稼働中の建物でも施工しやすいのが特長です。

IPH工法の特長まとめ
・建物を壊さず、小さな穴を開けるだけで内部からしっかり補修できる
・すき間の奥まで薬剤が行き渡るので、補修後は劣化しにくくなる
・水漏れだけでなく、サビや老化の進行も抑えられる

(2)ポリウレア防水とは?

ポリウレア防水は、特殊な樹脂をスプレーで吹き付けて継ぎ目のない防水膜をつくる工法です。

その長寿命さから「100年コーティング」とも呼ばれています!

コンクリート並みの強度にも関わらず、建物のわずかな動きにもしなやかに追従する弾性を持ち、ひび割れができにくいのが特長です。


耐用年数は30年以上、長いものでは50年以上ともいわれ、摩擦・薬品・熱にも強く、乾きが早いので吹き付けてから数時間で歩けるようになります。

ポリウレア防水の特長まとめ
・継ぎ目のない膜をつくれるので、水が入り込むすき間ができにくい
・硬くて丈夫なのに、建物の動きにしなやかに追従してひび割れしにくい
・耐用年数30年以上(長いもので50年以上)と長寿命で、乾きも早い

ポリウレアにはローラー施工が可能なタイプもあり、小さな範囲でも対応できます!

03.施工の流れ|調査からIPH工法・ポリウレア防水まで

(1)トモグラフィ調査・診断

工事に先立ち、劣化状況の調査を行いました。


トモグラフィ調査はコンクリートに穴を開けるコア抜きとは異なり、非破壊での調査を行うことで、建物にダメージを与えることなく内部の劣化状況を正確に把握することができます。

「まだ工事をするか決めていないのに、建物を壊して調査を行うのは避けたい」とお考えの方にもおすすめの調査方法です!

(2)IPH工法による外壁・柱の補修

調査の結果をもとに、外壁タイル・モルタルの浮きや柱のひび割れに対して、IPH工法による樹脂注入を行いました。

注入中
外壁

IPH工法は、コンクリート内部の目に見えない隙間(0.01mm単位)にまで樹脂を行き渡らせることができる特殊な注入工法です。
止水効果はもちろん、防錆効果や中性化の抑制にも優れており、コンクリート構造物の長寿命化に大きく貢献します。

(3)ポリウレアによる屋上防水

外壁・柱の補修と並行して、屋上には非破壊でのポリウレア防水を施工しました。


ポリウレア樹脂をスプレーガンで吹き付けるこの工法は、コンクリート並みの強度を持ちながら、下地のひび割れや衝撃にも優れた追従性を発揮します。

速乾性にも優れており、施工後数時間で歩行が可能になる点も特長です。

04.工事完了後の効果|補修前後の密度変化を比較
柱全体
柱アップ


柱は工事後に再度トモグラフィ解析を実施し、補修前後の密度変化を可視化。
暖色(疎)だった箇所が寒色(密)に変化し、補修の効果が数値・画像の両面で確認できました。

屋上はポリウレア防水ならではの速乾性により、吹き付けから数時間で歩行可能な状態に。
受電設備を設置しても問題のない強度を確保しています。

屋上
塔屋外壁

柱・屋上・塔屋外壁のいずれも、解体や全面改修を行うことなく非破壊で長寿命化を実現しました!

05.非破壊補修・防水工事のご相談は山陽工業へ

築年数を重ねた建物は、それだけ多くの人の記憶や思い出を宿しています。

山陽工業は防水・改修工事を得意としている建設会社として、IPH工法による通行止めなしの橋の補修や、居住者様への配慮から採用いただいたマンション外壁補修、雨漏りに悩む戸建ての補修など、様々な建物で「壊さず直す」を実践してきました。

歴史ある建物や、営業を止められない稼働中のビルであっても、非破壊での調査・補修によって長寿命化を実現するご提案が可能です。

ご連絡いただいた後、弊社の社員が皆様の建物を調査し、最適な工法をご提案いたします。

調査・お見積もりは無料で承っております。建物や工事に関するお困りごとがあればお気軽にご相談ください!

この記事を書いた人 山陽工業 しほ

・2025入社の新人営業部
・広報として現場取材で得た情報や、施工の魅力をお届けします!

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