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寒暖差を緩和する!体育館屋根のシート防水工事

小学校の体育館屋根で行ったシート防水の工事の様子をご紹介しています!シート防水の特徴やオススメの施工箇所についても解説していますので、お気軽に覗いてみてください!

シート防水について解説します!

自身の住んでいる、または保有している建物の防水工事を検討する際に、どのような工事方法が適しているのか気になったことはありませんか?

防水工事は大きく分けてウレタン防水、シート防水、FRP防水、アスファルト防水の4つに分類されますが、今回は広範囲の屋上や傾斜のある屋根等での施工に向いているシート防水についてご紹介します。

小学校の体育館の屋根に断熱材と防水シートを張って、施設内を使用する人がより快適に過ごせるよう工事を行いました。こちらの記事ではその時の工事の様子を、各作業の流れに沿ってお見せします。

1. シート防水とは?

シート防水とは、名前の通りシートを張り付けることで雨水の浸入を防ぐ防水工事のことです。耐用年数が長い割にかかる費用が比較的安いことから、コストパフォーマンスが良いのが特徴です。広範囲で障害物の少ないビル・マンションの屋上から、戸建ての屋根の斜め部分等、多くの場所で活躍しています。

今回の工事でシート防水が選ばれたのも、体育館という広範囲な場所で、尚且つ屋根の材質が金属であったことが挙げられます。(※金属の上にウレタン防水等の塗装による防水工事を施すのは難しいと言われています。)

2. 工事前と工事後

工事前と工事後を見比べてみましょう。
シンプルな金属屋根がシート防水によって綺麗になりました!

3. 工事の手順

(1) 錆止め

金属という特性上、屋根の上には長年の劣化によりが発生している箇所があります。そこでまず最初に錆止め用の塗料を塗って、汚れや劣化を補修していきます。

必要な箇所にだけ、このように赤色の塗料を塗っていきます。

錆による汚れや劣化が塗料で覆われています。
これで屋根の劣化状態は一度リセットされました!

(2) 断熱材

錆止め用の塗料が乾いていることを確認したら、その上から断熱材を敷いていきます。

体育館のような場所は温度調節が難しく、夏は暑く冬は寒いのが特徴です。ましてや小学校ともなると特に子供達の体調が心配です。
緊急時には避難所としても使用されることから、どうにか寒暖差を緩和できないかとのことで2種類の断熱材を重ねて敷き詰めていくことになりました。

ちなみに一般的なシート防水の工程において、断熱材の敷設は必須の作業ではありません。建物には数多くの種類が存在するように、シート防水も基本的な工法から枝分かれした仕様が沢山存在しますが、今回のように複数の断熱材を重ねて敷き詰めていくのは珍しい事例です。

ハゼと呼ばれる屋根材の接合部分の間を埋めるようにして、1種類目の断熱材をカットしながら敷き詰めていきます。

その上から2種類目の断熱材を重ねていきます。

凹凸のあった屋根が平らになり、断熱材による厚めの層ができあがりました!

(3) 金具

断熱材を隙間なく敷き詰めたら、このようなディスク状の金具を等間隔に取り付けていきます。

目的としては断熱材を固定するためでもありますが、本命は断熱材とその上に張り付ける予定の防水シートを「直接接着させない」ところにあります。

下地(今回の場合は断熱材)と防水シートの面同士の圧着を避けることで、地震によって建物がひび割れたり、自然災害で雨水が下地に浸入してしまったとしても、防水シート自体は劣化の影響を受けずに済むのです。

防水シートが傷つかなければ防水性能はすぐには失われないのです!

(4) 防水シート

防水シートを張り付けていきます。

今回使用する塩ビシートは耐水性・耐酸性・耐アルカリ性等、多方面の耐性に優れており、ビニールという燃えにくい性質から安全面でもオススメです。
多種多様な現場で使用されている採用率の高い防水シートです。

シートをコロコロ転がしていきます。

粘着性のあるシートでは無いので、どんどん広げて伸ばしていきます。

シートが真っ直ぐ伸びているか、四隅の位置は合っているかを確認します。

防水シートの位置が定まったら接着していきます。
まずはシートの重なっている部分に糊のついたハケを忍ばせて圧着します。
続いてシート同士の継ぎ目を別の接着剤で線を引くように埋めていきます。

最後に、防水シートの上から専用の機械を用いてディスク状の金具を加熱していきます。
誘導加熱を生じさせるこの装置は、防水シートを傷つけることなく金属製である金具だけを加熱させます。するとあらかじめ金具の裏側に塗られていた接着剤が溶けてシートと接合するという仕組みになっています。

(5) 工事完了!

とても綺麗に仕上がりました!
分厚い断熱材と優れた効果を発揮する防水シートのおかげで、体育館内も少しは過ごしやすくなったのではないでしょうか?

シートの際(きわ)や面と面の境界線も丁寧に処理されています。

4. シート防水のデメリットとは…

記事の冒頭でも記載しましたが、シート防水は広範囲で固定物が少ない屋根や屋上に適している防水工事です。逆に言うと、設備が多く複雑に入り組んだ場所にはあまり向いていません。

ですので防水工事を検討する際は予算との折り合いを付けつつ、建物に適した工法を施してあげるのが重要です!

山陽工業では、シート防水に限らず幅広い建物で様々な防水工事を行っています。

長年の経験と豊富な知識を活かして皆様の建物に最適な工事プランをご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください!

防水工事の実績について気になる方は、施工実績またはブログがオススメです!

なお、対応エリアは以下の通りです。

この記事を書いた人 山陽工業 よーこちゃん

・山陽工業に入社して2年目の広報社員。
・たくさんの現場を巡って、日々様々な知識と写真を集めています。
・施工管理に長けた工事監督さん、この道何十年の熟練職人さんの方々に取材を行い、建物の修繕・改修に関する情報を発信していきます。

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