突然ですが、みなさんは屋上防水のメンテナンスを怠ったり、天井の劣化や雨漏りを放置していませんか?
これらを放置すると、建物躯体の劣化からやがて雨漏りに繋がり、最悪の場合天井に穴が開いてしまうこともあります。そうなると、室内への被害がある上に修理費用も高額になってしまうので、早めの調査・修理が大切です。
今回の記事では、天井から水漏れが起きる原因から、雨漏り補修工事の流れまで幅広くご紹介しています。
「屋上や天井などに劣化があり、雨漏りに繋がらないか不安…」というお悩みを抱えている方、必見です!
漏水補修をはじめとする年間650件以上の工事で、様々な建物の雨漏りの原因究明を行ってきた山陽工業が解説します!
ではまず、どんな事が原因で雨漏りに繋がってしまうことが多いのでしょうか。
屋上防水は、常に紫外線や風雨にさらされているので、劣化が進みやすく定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを行わずにいると、防水材の経年劣化が進みひび割れや剥がれてしまった部分から水が浸入し、天井の雨漏りに繋がります。
日本の屋根材には、瓦・化粧スレート・トタン・ガルバリウム鋼板など様々なものが使用されていますが、ほとんどの屋根材の耐用年数の限界は20年程と言われています。
この耐用年数が限界に近づいたり、地震の振動により劣化すると、屋根材そのものが破損などして雨水を防ぐことができなくなり、天井の雨漏りに繋がります。
屋根に設置されている天窓や、外壁とバルコニーなどの接合部分は、シーリング材を使用して隙間を埋めることで雨水の浸入を防いでいます。この耐用年数は5~10年程と言われています。
この耐用年数に近づいたり、紫外線による刺激を受けるとシーリング材は、剥離・ひび割れ・欠落などの劣化が発生します。このような劣化を放置するとシーリング材の劣化部分から雨水が浸入し、天井の雨漏りに繋がります。
それでは、今回雨漏り補修をする現場の劣化状況を確認していきましょう!
まずは天井です。雨漏りが躯体に浸みこみ天井まで劣化が進んだ結果、穴が開き剥がれ落ちてしまっています。
雨が降ると部屋にまで水が漏れてしまう深刻な状況です!
そして、原因として考えられたのは天井の真上に位置する屋上です。水の排水が行われず水溜りが発生してしまっています。
今回は、排水機能が果たされていない点など、雨漏りの原因となりうる劣化が屋上で何点か見つかりました。これらの劣化を屋上防水工事の*ウレタン防水で1つずつ補修を行います。
*ウレタン防水…液体状のウレタン塗膜を塗り広げることで防水効果をつくり、建物に雨水などが浸入するのを防ぐ防水工法です。
屋上防水の工程と一緒に、雨漏りの原因となりうる実際の劣化状況をご紹介していきます!
今回は天井がかなり劣化している状況なので、天井の補修も行います。
まず天井を解体し劣化部を除去することで、天井内部の劣化状況を確認します。そして屋上の防水工事をしたあとに雨漏りが起きなくなったことをしっかりと確認してから、天井の復旧を行います。
まず、劣化しているドレン・脱気筒・立ち上がりのシートの撤去です。
ドレンの排水が行われないと、雨水が溜まって建物内部にまで浸入し、雨漏りの原因になります。
ドレン・脱気筒は後程新しいものに付け替えます!
脱気筒は、防水層と下地の間に発生してしまった水蒸気を逃がすための換気筒です。蒸気を逃がし、防水層を長持ちさせることができます。
立ち上がりのシートは、端部が剥がれかけていました。
こちらも撤去します。
柵の支柱の下部に穴空けを行います。
穴を空けると、中から水が勢いよく出てきました。
溜まった水をそのままにすると、支柱の下の防水層に水が浸みて雨漏りの原因になります。そのため、支柱下部に穴を空けて水を出した後に、中を材料で埋めて水が浸みないようにする必要があります。
水抜きをした後は、今後は防水層に水が浸みないよう中の空洞を樹脂で埋めています。
次に、プライマーを塗ります。
接着剤のような効果があり、次に塗る塗料と下地の密着力を良くすることができます。
プライマーを全ての面に塗り終えました。乾いたところから透明になっていきます。
通気緩衝マットを敷いていきます。
通気緩衝マットの接着面はこのようにハチの巣状の窪みが入っています。床から出た水分は水蒸気になり、この窪みを伝って脱気筒から排出される仕組みになっています。
そして、通気緩衝マットの端部を端部テープ・マット同士の隙間をジョイントテープで埋めてマットが捲れあがってしまうのを防ぎます。
シーリング材の打ち替えを行います。
現在のシーリング材は劣化によりひび割れが発生しています。
既存の劣化したシーリング材を撤去した後に新しいシーリング材を充填し、ヘラで均します。
周りを保護するために貼っていたマスキングテープを剥がして、シーリング材の打ち替えが完了です。
そして、ウレタン防水材を立ち上がりと平場に塗ります。こちらは2度塗りをします。
ウレタン防水材は、立上り用と床用で塗料の固さを分けています!立上り用は塗料が固く作られていることで垂れてこないので、厚い塗膜を形成することができます。床用は立上りよりも柔らかく作ることで、均一にウレタン防水材が広がるようになっています。
また、1回目の塗布の際は不陸調整を行っています。
初めの調査の際に、床の勾配が悪く水が溜まってしまっていた場所があったので、床面が低く水が溜まる場所に厚い塗膜を形成することで水がドレンに流れ込むように調整をしています。
ウレタン防水工事は、塗料を作る際も塗る際も職人さんの技術が大事な施工ですね!
2回目の塗布をし、前面に綺麗に塗れたことをしっかりと確認しウレタン防水材の塗布が完了です。
最後に、仕上げの色付けとなるトップコートを塗布します。
グレーのトップコートをウレタン防水材の上に塗ります。トップコートを塗ることで、防水塗膜を劣化の原因となる紫外線や風雨から守り、防水材の早期劣化を防ぐことができます。
表面をよく見るとわかるように、表面には小さな凸凹があります。これはウレタン防水材の中に入っているチップの影響で、濡れた屋上でも滑りにくい床面にすることができます。
全て塗り終え、ウレタン防水の工程が完了です!
今回、雨漏り補修のために屋上防水のウレタン防水工事を行いました。
密着したウレタン塗膜で、隅々まで防水層が形成されました。見た目もガラッと綺麗になり気持ちがいいですね!
防水工事後、居住者様から水漏れの連絡はございません!
気になる工期については、今回ご紹介した施工範囲(約20㎡)での場合をご紹介します。
※現場の状態・環境によって工期は変化いたしますので、あくまで参考程度にご承知おきください。
今回の記事では、屋上防水のウレタン防水工事の様子を、雨漏りの原因箇所と共にご紹介しました。
ウレタン防水は、塗膜を塗り広げることで防水層を形成するので、施工する床の面積・形状を問わず、多くの場所で施工することができる工法です。
防水工事の専門業者である山陽工業は、ウレタン防水以外にも様々な防水工事を請け負っております。現状の劣化状況やお客様のお悩みに合わせて最適な防水工法をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください!
防水工事に関してお問い合わせいただく際は、問い合わせフォームに以下の情報を記載・送付していただけるとスムーズです!
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また、山陽工業の防水工事については、公式HPの以下のページに防水工事の種類・防水工事例などの詳しい情報を掲載しております。是非下記のリンク先をご覧ください!
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この記事を書いた人 山陽工業 みさと
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