建物の構造の種類である「鉄骨造」をご存知でしょうか?建物の骨組みに鉄骨を使用しており、マンションやアパート、倉庫や工場などに幅広く使われている構造です。鉄骨造には耐震性が高く、品質が安定しているという特徴があるため、木造では難しいとされている大きな空間の建築で多く採用されています。
建物の構造が強いと安心して生活を送る事ができますね。
また街を歩いていると、「外壁タイル」の建物をよく目にする事があります。タイルはデザイン性が高く高級感がある事から、戸建てやマンション・アパートなど様々な建物で人気のある外壁材です。
鉄骨造の「強さ」と外壁タイルの「デザイン性」。一見とても相性が良く見えますが実は注意しなければならない組み合わせなのです。
・所有する建物が鉄骨造と外壁タイルの組み合わせなので不安…
・外壁タイルの劣化が激しくなってきたと感じる…
この様なお悩みを抱えている方必見です!ぜひ最後までご覧ください。
記事の冒頭で「鉄骨造」と「外壁タイル」それぞれのメリットを簡単にご紹介しましたが、どちらも大切な役割がある様に感じますよね。
しかし、実は「鉄骨造」と「外壁タイル」の相性は悪く、タイルを剥がして別の外壁材を使用する方が安全なのです。
気になる理由ですが、地震や風などの振動が起こった場合、鉄骨造は動きを受け流すという特性があります。しかし、その上からタイルを張ると鉄骨造の特性による動きを止めようとしてしまいます。とは言え建物の動きを完全に止められる訳ではない為、建物が振動で動いてしまう事によりタイルに大きな負担がかかり、タイルが落下したりひび割れやすくなってしまうのです。
タイルが劣化してしまうと隙間から漏水してしまう恐れや、建物自体が激しく劣化してしまう恐れもあります。
外壁が劣化すると、剥落して第三者被害が出てしまうかもしれません!当然、責任は建物オーナー様が取ることになります。その様な事にならない為に早めの修繕工事が必要です!
ではどの様な方法で外壁改修を行うのが良いのでしょうか?
鉄骨造+外壁タイルの建物の、タイル撤去後の外壁改修には2つの選択肢があます。
まず1つ目はシート工法です。
シート工法とは、外壁にシート材を貼り付ける工法のことです。シートの種類が豊富で、砂岩や御影石のテクスチャがしっかりと再現されている為、高級感を演出する事ができます。
駅チカのテナントビルなど、外観のイメージが重要になる建物には特にオススメです。
機能の面でも、水の入口が塞がり漏水が起こりにくくなったり、コンクリートの剥離につながる劣化原因の侵入を防ぐことができる為、建物を綺麗に長く保つことが可能です。
2つ目はボードを貼って新しく壁を作る工事です。
この工事では、サイディングという外壁に使う板状の素材を壁の広さに合わせてカットし、貼り合わせていきます。サイディングにはひび割れや凍害に強いなどのメリットがある反面、傷がつきやすかったり塩害やサビに弱いといったデメリットがあります。また、シート工法に比べてデザインが限られてしまい費用も高くなってしまいます。
外壁改修の方法を2種類ご紹介しましたが、山陽工業では1つ目のシート工法をオススメしています!シート工法で使用するシート材はデザインが豊富でこだわる事ができ、仕上がりがとても綺麗です。また施工後の見た目だけでなく、雨漏りを防ぐ事ができるなど機能面も優れており、建物を長く綺麗に保つ事が可能です。
では、そんなシート工法はどの様な工程で施工されているのかご説明します。
こちらは施工前の外壁の様子です。
タイルが劣化して、割れたり剥がれたりしています。
また、シーリングも劣化して弾力を失い、隙間だらけになっている状態です。
このまま放置していると隙間から水が入り、漏水の原因になってしまいます。また、コンクリートが劣化してしまい建物自体の耐久性にも影響してしまいます。
まず初めに、補修を行います。
モルタルという少し硬めの材料を、老化によって欠けたり穴があいたタイルに塗ります。欠けや穴を埋めることで、土台を固めていきます。
表面が平らになる様に補修をします。
次に左官を行います。
タイルの上からシートを貼る際に、タイルの隙間を埋めないと綺麗に貼る事が出来ません。
まずはサンダーを使用し、壁の凹凸を無くしていきます。
次にモルタル用の接着剤をローラーで塗布します。
その後、全体が均一になる様にコテを使いモルタルを塗布します。
左官が終わるとこの様になりました。
劣化していたタイルが完全に隠れ、凹凸もなくなりましたね。
次にシートを外壁のサイズに合わせてカットします。
カット前のシートはこんな感じ。
表面のテクスチャもしっかり再現されています。見た目だけでなく触った感じもザラザラとしており、本物の石の様な質感です!
カットする際は定規を使い、丁寧にカットします。
シートのカットができたら、次に貼り付けを行います。
まずは、接着剤をコテで塗り広げます。
そしてシートがずれた位置についてしまわない様に、丁寧に調整します。
調整ができたら、ローラーを押し当てる様に使用し、しっかりと貼り付けます。
貼り付けた状態がこちらです。
外壁タイルの時と雰囲気がガラリと変わったのが、この時点でも分かりますね。
最後にシートの隙間を埋める為に、シーリング材を充填します。シーリング材とは柔らかくプニプニとした質感で、水を弾く素材です。隙間が埋まる様に充填する事により、水の浸入を防ぎます。
シーリングガンと呼ばれる専用の器具を使用し、隙間に充填します。
次に小さめのヘラで潰す様に塗り、隙間が無い様にします。
時間を置き、完全に乾いた状態になったらマスキングを剥がし、シーリング材の充填は完了です。
シーリング材の充填が完了したら、シート工法全ての工程が完了です!高級感のある石調のシートで、洗練された雰囲気に変わりました。
シート工法のBefore&Afterを見てみましょう。
劣化して、割れたり欠けたりしていた外壁タイルを、シート工法で修繕する事でこんなにも雰囲気が変わりました!新築ビルの様な外観で、沢山の人の目に留まりそうですね。シートは素材の質感がしっかりと再現されている為、高級感があり洗練された雰囲気になりました!
鉄骨造+外壁タイルの組み合わせで危険だった建物を、シート工法で安全な建物にする事ができました。
外壁のシート工法の費用と価格は以下の情報を参考になさってください。
※端部のシーリング代が別途発生します。また上記工事費用・期間はあくまで参考です。建物の劣化状況や施工範囲により変動しますので、ご注意ください。
記事の冒頭で「鉄骨造」と「外壁タイル」の相性があまり良くない事をご紹介しました。「鉄骨造」と「外壁タイル」の場合タイルが剥落する可能性が高く、ひび割れが起きる面積も大きくなりやすい為、建物を長持ちさせる事は出来ません。外壁の劣化は放置すると進行し、建物の防水性が失われていきます。漏水が起きると、建物全体の耐久性にも影響してしまいます。
その為山陽工業では、建物の劣化を防ぎ長持ちさせる工事の際に、外壁をタイルからシートに変更する事をオススメしています!
「自分が所有している建物がどのぐらい劣化しているのか、よく分からない…」や「どのぐらいの値段になるのか想定できないから依頼しにくい…」などでお悩みでしたら、問題ございません!
山陽工業は調査(ご相談)・お見積もりは無料ですので、どんな小さな疑問でもお気軽にお問い合わせください。
なお対応エリアは以下の通りです。
この記事を書いた人 山陽工業 まお
・2022年入社の新人営業部
・お客様にもっと信頼される山陽工業を目指して、様々な工事内容を発信していきます!
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